(4) 吉田まりえさん、風景デザインって何ですか?-「原価昇華のまちづくり」(造語)を標榜すること

16、7年程前、マーケティングを専門とする方から、公共事業の費用対効果を説明するため独自に考案した「原価昇華」という考え方の話を伺った。話しは、こうだ。川を整備して、新しく遊歩道をつくる。川は、護岸や遊歩道の老朽化に伴い維持管理費が必要になり税金の支出は増える。一方、遊歩道ができたことで、市民が散歩をして健康になれば医療費が下がり税金の支出が減る。「もの」は新しい時に一番価値が高く、その後、価値が下がり続ける一方、そこから新たな行動や変化が起こることで別の「価値」が生み出されるという考え方が「原価昇華」である。今でもこの話を鮮明に覚えているのは、社会人として自分の仕事の意義を考えた最初の出来事だったからだ。
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▽ 執筆者プロフィール
吉田まりえ
九州の暮らし創造研究所 代表。風景デザイン研究会幹事。
97年より九州・山口地域にて都市・地域計画及び公園、道路、公共建築物等をつくる際に市民の意見を反映する市民参加型のプロジェクトに多数関わる。
04年より市民活動団体の支援のため、ボランティアマネジメント、組織運営及び人材育成講座、市民交流イベント等の企画・運営を行う。多様な市民の参加を得て事業を推進するまちづくりワークショップの実践経験をもとに、まちづくりワークショップの企画・運営の考え方、ファシリテーション等の各種手法のノウハウを市民、NPO・ボランティア団体、行政を対象にした研修も手掛ける。
by klda
| 2012-09-03 09:45
| 風景の"め"


